アメリカの経済、金融情報の配信などを手掛けるブルームバーグ社の集計によると、メリルリンチ日本証券をはじめとする日本における外資証券会社10社の2013年3月期の純利益が、前年の同期に比べて5倍強に拡大し、アベノミクスを背景にした証券市場の活性化と大規模な人員削減による効果の表れと報じています。
国内証券会社も軒並み収益を上げている中で、同様に外資証券会社10社の純利益の合計額は328億円の黒字を呈し今後も引き続き好調が維持されるとの見方が強いです。
では、その好調な中での純営業利益(売上高)はどうかを探ってみましょう。
外資証券会社部門のランキングトップはモルガンスタンレーMUFG証券の1,062億円で、2010年にアメリカのモルガンスタンレーと日本の三菱UFJフィナンシャル・グループの合弁会社として業務を開始したホールセール専業の証券会社です。
2位はドイツ銀行グループのドイツ証券で779億円、3位はアメリカのゴールドマン・サックス証券で777億円を計上しました。
世界最大級の投資銀行であるゴールドマン・サックスの名は、国内4つのホテル買収やeワラントの販売で日本でも名が知られています。
以下、イギリスのバークレーズ証券、メリルリンチ日本証券、JPモルガン証券と続き、スイスに本店を置くUBSグループのUBS証券がランキング10位で230億円と言う結果です。
国内大手証券会社の同期の決算による純営業収益では野村ホールディングスが1兆円を超えランキング1位の座にあり、外資証券会社はそれには及ばずとも10位の楽天証券の235億円と比べれば、日本国内にあって収益を上げ健闘していると言えるでしょう。