販売目的の有価証券、1年以内満期保有目的の債券、子会社、関連会社株式以外の有価証券のことを、総じて投資有価証券と呼んでいます。
この投資有価証券は資産として扱われているため、貸借対照表では、固定資産の部の投資その他の資産に分類されます。
この投資有価証券は法律上の用語ですが、これと似て非なる用語が、投資業を営むベンチャーキャピタルなどでは勘定科目で用いられており、それが、営業投資有価証券というものです。
一般企業においては、資産の部に在庫として商品が記載されますが、投資業においては、その商品にあたるものは有価証券自体となります。
したがって、有価証券の在庫が発生すれば、当然これを貸借対照表上に記載することになり、その場合に用いる用語が、この営業投資有価証券なのです。
つまり、営業投資有価証券とは、一般企業の在庫にあたるものであり、貸借対照表の流動資産の部に記載する勘定科目ということになります。
流動資産の部に記載するのは、投資業自体は有価証券自体を商品として頻繁に売買取引にかけることになるので、当然のことなのです。
また、投資業を営む企業では、企業への投資活動が本業となるために、通常の一般企業におけるキャッシュフロー計算書の転記場所が、投資に関する項目ではなく、営業活動自体に関する項目になります。
すなわち、キャッシュフロー計算書の営業活動によるキャッシュフローの項目に記載されることになるのです。