2013年の証券会社の決算は、アベノミクスによる株高や、2014年1月から始まるNISA・少額投資非課税制度といった投資優遇税制により、以前からの投資家に加えて、これまで投資と縁が無かった人のニーズも高まっている事から明るいものとなっています。
大手証券の2013年3月期決算では、野村ホールディングスが前期に比べ最終利益が9.3倍、三菱UFJ証券ホールディングスが2.8倍、SMBC日興証券が2.3倍と大幅な増益を果たしました。
前期が赤字だった大和証券グループ本社は、前期が394億円の赤字だったのに対し729億円の黒字に転換し、みずほ証券も同じく前期の赤字から黒字転換と好調です。
こうした大手証券5社はもちろん、ネット証券も好業績を上げており、2013年9月の中間決算で松井証券とカブドットコム証券、SBI証券は前年同期の4倍から6倍の最高益を記録しています。
これは、2013年3月期の決算の流れを引き継ぐ形で、個人の株取引の急回復が大きな要因です。
株取引を一度辞めた投資家が戻ってきているとも言われ、新規に投資を始める投資家と合わせて相乗効果が出ています。
こうした好業績は、ある程度は続くのではないかというのが大勢であり、これからも市場の活況は続きそうです。
そんな中でNISAに関しては、原則として1社に口座を開設すると4年間は他社に乗り換え出来ない事に加え、売買手数料の競争も活発になっています。
投資ニーズの高まりとともに、顧客確保をする為のサービス合戦も証券会社の間で繰り広げられており、今後はこうした動きにも注目して投資を委託する証券会社を選ぶことが重要でしょう。