東レの株価が上昇した理由について

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東レと言えば、合成繊維・合成樹脂などを中心とした化学製品や情報関連素材を取り扱う大手化学企業です。
最近は、微細繊維を使用した眼鏡拭き「トレシー」の製造元として有名になりました。
トレシーは、眼鏡を拭く以外にも洗顔用品としても使われ、ヒット商品となったのです。
他にも、東レの開発した中空糸膜を利用した家庭用浄水器「トレビーノ」シリーズも知られています。

このように、合成繊維・合成樹脂が主力商品なのですが、最近注目されているのが、炭素繊維複合材料の「プリプレグ」です。
開発の発表で株価が上昇し、新素材の可能性に期待が寄せられました。

プリプレグは、ジェット旅客機ボーイング787の一次構造材に採用され機体の軽量化に貢献している材料で、ボーイング787以外では、航空機ボーイング777の尾翼・床等の航空用途や、ゴルフクラブのシャフト、釣り竿、テニスラケットのフレーム等のスポーツ用途に幅広く使用されています。

東レは、2004年と06年に米航空大手ボーイング社と、次世代旅客機「787」の主翼と尾翼、胴体にプリプレグを独占的に供給する契約を結んでいます。

この契約は総額60億ドル(約6,800億円)で結ばれ、この契約が株価を上げる材料になりました。

近頃日本では、ジェットスター、ソラシドエア、スターフライヤー、スカイマーク、ピーチ、バニラエア、エアドゥといったLCC(格安航空会社)が進出している事もあり、ボーイング787型機は増産される見込みです。

その需要を取り込む為、日米の生産拠点を中心に、1,200億円を投じて生産能力を50%増やすという設備増強に踏み切る事を発表しています。

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