有価証券報告書提出の意義とその提出期限

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景気が好調で業績が上向きな時などに、企業では利殖を目的に余裕資金で株式や社債などを購入することがあります。
株式や社債などの有価証券は、金融商品取引法における企業内容等開示制度によって提出が義務づけられ、公衆縦覧に供することになっています。
有価証券報告書の提出によって、有価証券の発行内容や財務内容などを正確公平に、かつ適時に開示することは、投資家が十分に投資判断ができるよう資料を提供することであり、もって投資者保護も図ろうとするものです。

その提出期限は、各事業年度経過後3カ月以内となっています。
このことは、金融商品取引法の第24条の1に明文化されています。

但し、やむを得ない理由により当該年度内に提出できないと認められる場合には、内閣府令で定めるところにより、あらかじめ内閣総理大臣の承認を受けた定められた期間とすることも書かれています。

又、2011年の東日本大震災を受けて、提出期限の特例措置として有価証券報告書の提出期限の延長がなされたという例もあります。

提出対象となる会社は、金融商品取引所、証券取引所に株式公開している会社、店頭登録している株式を発行している会社、有価証券届出書の提出会社、過去5年間に事業年度末のまでに株券又は優先出資証券を保有する人数が1千人以上となったことがある会社の4つですが、4番目については資本金の額が5億円未満の会社を除きます。

有価証券報告書の不提出に際しては刑事罰の対象となることがありますので注意が必要です。

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