最近になって、長い間不況にあえいでいた日本の経済が、徐々に上向きになりつつあります。
特に、株式市場は円安の恩恵を受けて相場が一気に上がり活況を呈していて、これまで興味が無かった方でも株式に投資をしようと考えている人も多いのではないでしょうか。
株式への投資をする上で大事なことは、株式を購入しようと考えている企業がどういう状況にあるかということです。
そのための大事な判断材料のひとつとなるのが、その企業が発表する有価証券報告書となります。
これは、有価証券で1億円以上の資金を調達する企業や株式を証券取引所などへ上場・公開している企業が、事業年度毎に、事業年度の終了後、3ヶ月以内の提出が義務付けられている書類です。
そこには、投資を行う上で判断が十分できるよう、事業状況や財務状態、またここ最近の経営成績やその結果などの財務諸表が記載されています。
たとえば、三井物産の株式を購入しようとします。
三井物産は日本初の総合商社で、開国まもない明治時代の初期に創業し、あらゆる産品の貿易を手掛け、世界でも類をみないほどの企業として発展し、後の総合商社の原形となった日本を代表する企業です。
三井物産の場合、有価証券報告書は1年に1度ではなく、四半期毎に発表されていますので、前年度との対比など、より詳しい企業の状況を知ることができます。
三井物産に限らず、株式を購入する前にはまず、有価証券報告書や会社四季報を吟味して、企業の状況を調べたり、国際情勢や先物取引の見通しなど、多角的な見地から検証することが大切です。