投資信託の「基準価額」とは、ファンドに組み入れられている債券や株式といった資産の時価総額を合計した純資産総額からコストを差し引いた額を、投資信託の総口数で割ることで計算されるもので、株式でいう「株価」に相当するものです。
しかし、株式と違う点として、株価は1日の取引時間内に常に上下していますが、投資信託の標準価額に関しては、組み入れられた銘柄の終値を基に計算されるので、1日に1度毎日その日毎の値段が決まる点があります。
その為、投資信託の購入や換金の注文を出しても、注文時点ではいくらで取引が成立するか分からないので、注文時には約定価格は分かりません。
こうした投資信託の基準価額を表にして、その商品ラインナップや値動き等を掲載したのが投資信託基準価額一覧です。
多くの証券会社や銀行などの投資信託を取り扱う金融機関ではホームページ上などで公表しており、基準価額と前日比での値動きと騰落率、総資産金額などが書かれています。
こうした日々の基準価額は、その日の午後3時以降に計算され順次発表されますが、必ずしも標準価額が高いから良い投資信託だとは言い切れない点に注意が必要です。
一例としては、毎月分配金を支払っている投資信託と、分配回数の少ない投資信託を比べると、分配金を多く支払っている分で毎月分配金を支払っている方が基準価額は下がります。
多くの金融機関の投資信託基準価額一覧では、分配金込みの基準価額の騰落率を採用しているので、これが実際の運用成績を知る参考になる数字です。
このように、投資信託を選ぶ際には、投資信託基準価額一覧は一つの指標となります。