投資信託というと、その特徴としてすぐに思い浮かぶのは分配金でしょう。
毎月出す投資信託もよく目にしますが、その源泉となるものは株式や債券の売買益と株式の配当金、債券の利子収入です。
配当回数が増えるということは、その度に投資資金を減らすということでもあります。
例えば、100万円を投資信託で運用するとして、毎月1%の配当を出せるとしましょう。
毎月型の場合は、1年間で12万円ですが、1年間運用益を投資に回し続けていれば、およそ12万6800円の配当になります。
つまり、毎月運用資金が増えていくので、6800円の差が出来たわけです。
もちろん、信託会社やその中の商品ごとによっても運用成績が異なるので、分配回数だけで優劣をつけることは出来ません。
投信ブームの起こった2007年頃から、年金生活を始めるにあたり、月々の収入のプラスにしようと考えて投信を始める方が増えています。
その時に、目的が毎月の生活資金の上乗せなのでと、最初から毎月分配型の商品のみに囚われることなく、年1回であろうとも、1年寝かせた以降毎月1/12ずつ引き出せばいいだけなのですから、選択肢を自ら減らし、運用成績の良い信託商品を見逃すことのないようにするのが要と言えます。
また、毎月の収入がないと不安だ、つい使いすぎてしまうという方は、そもそも投資に向いていないかもしれません。
よくよく考えて、ご自身に最適な信託商品と出会えるようにするためにも、まずは選択肢を広げ、それから徐々に狭めていくようにすると、自分のライフスタイルに合った商品と出会えます。