商品先物のルーツは徳川時代の初期に遡ります。
当時、商業の中心地であった大阪の蔵屋敷に年貢米が集められ、蔵元には米商人が集まり米市が自然的に発生したのが始まりです。
現在は、大豆や米、トウモロコシなどの農産物や、金やプラチナなどの貴金属、そして、生活に欠かすことのできない石油やガソリンなどのエネルギーまで、多くの商品が市場を通して取引されています。
取引には公正な商品先物価格が必要であり、その形成は先物市場の重要な機能の一つとなっています。
日常生活の中で、モノの値段は需要と供給のバランスによって変動します。
先物市場は誰でも取引業者を通して参加できる公開の市場で、そこには安い値段に魅かれて買う人や安くなるだろうと予想して売りに入る人、逆に高くなったからと売る人もいれば、もっと高くなると予測して買う人がいるというように、様々な思惑が入り乱れ交錯しています。
その結果、売買をする人々の思惑が商品の価格に反映し価格を決定すると言っても過言ではありません。
利害や立場の異なる人間の売買によって決定される商品先物価格は、商品取引所という公開された中で決まるので、透明性の高い公正な価格ということができます。
又、商品は低いところから高いところへ流れるという性質を持ち、需給関係のバランスを保っています。
例えば、価格が急騰すると高く売ろうとする売り手が殺到し、価格は反対に下がる傾向になります。
価格が急に下落した場合は、安く買おうとする買い手が集まり、逆に価格が上昇します。
これを価格の平準化作用と呼び、市場では商品先物価格の平準化を迅速に行なっています。