日本を代表する商社の一つである丸紅株式会社は、江戸時代に活躍した近江商人がそのルーツです。
総合商社として、食糧、繊維、紙をはじめとする各種物品の売買や貿易業を営む会社で、東京証券取引所の第一部に上場されています。
証券取引法の規定に基づき、上場企業や有価証券を使用して1億円以上の資金調達をしている企業は、事業年度終了後、3カ月以内に有価証券報告書の提出が義務付けられています。
記載内容には、会社の目的、役員、営業や経理等の状況、及び事業内容に関する重要事項があります。
この有価証券報告書を閲覧することによって、投資家は企業の財務状況や経営成績などを知ることができ、投資の際の絶好の判断材料となります。
金融庁や証券取引所でも閲覧可能で、企業のホームページでも確認できます。
大手の企業では、事業年度を四半期に区切って、前事業年度の有価証券報告書と比較して情報を開示する四半期報告書を作成しています。
丸紅の平成25年第3四半期の報告書によると、投資家にとって重要な事項として、財政状態、経営成績表及びキャッシュフローの状況分析が4ページに記載されています。
業績状況は、前年度と比較して売上高、営業利益等も増収しています。
一覧表の下に、その増収を得た要因や部門等について、詳細に分析や説明が載っているため参考になります。
情報、金融、不動産についてのみ減益となりましたが、その他取り扱い部門では全て増益を計上しています。
その上で、事業上及び財務上の対処すべき課題として、次年度に向けて経営資源の最大効率化、海外事業の強化と拡大、経営主導による人材戦略の更なる推進を掲げており、企業努力を続けていることがわかります。