有価証券届出書とは、有価証券報告書ともいいます。
有価証券報告書は金融商品取引法という法律で規定されていて、毎年作成する企業内容を外部の人々へと開示するための開示資料のことです。
ほとんどすべての企業に対して有価証券報告書を作成する義務が課せられているのですが、新聞業界に関しては例外的にこの義務が課せられておらず、金融庁への提出が義務付けられています。
株式会社のうち、東京証券取引所や大阪証券取引所のような証券取引所に株式公開している会社や、店頭登録している株式の発行会社などは、届出をする義務があります。
有価証券届出書とは、社外の人が、株式会社がどのような事業を行っていて、その会社でどのくらいの人数が働いているのか、そしてどのくらい黒字もしくは赤字を出しているのかということを知るためのものです。
そして、それらの情報を元に株式を購入して株主になったり、逆に株を売却してしまったりする材料にします。
報告書の内容は、主に企業内容についてです。
経営目標や事業内容、関係会社の経営状況、従業員の数などを中心に、業績や経営上の大きな契約、財政状況、設備投資、株価を含めた株式等の状況、株主への配当などが記載されています。
もしも報告書に虚偽記載をした場合は、金融商品取引法に違反する大きな犯罪となり、罰金だけでなく懲役刑まで課せられることもあります。
さらにその会社は上場廃止処分を課せられることもありますので、有価証券届出書はそれだけ重要な存在なのです。