シンガポール投資ファンドの特色は、ファンドオブファンズ方式で運用することです。
主にシンガポールの企業、または当該国で主な事業を展開する企業の上場株式等(未公開株式および債券等を含む)に投資します。
シンガポール国家の戦略はアジア地域での物流や金流、情報流通のハブとしての機能を強化していくビジョンがあります。
経済発展と貿易立国の成立であり、その中で国家としての金融試算の運用方法があり、シンガポールでは、四つの政府系金融機関が、国民の金融資産の運用に深くかかわってきました。
一つ目は、1955年に設立された中央年金基金です。
これは労使折半で強制的に拠出金を積み立てるもので、年金やヘルスケアに加えて、加入者は住宅購入資金を借入することができます。
運用資産規模(長期投資)2006年時点で705億米ドルであり、そのほとんどが変動利付き国際で運用されています。
二つ目はシンガポール政府投資公社(GIC)です。
その目的は、長期的な視点から外貨準備を運用することで、81年の設立時に39億米ドルあった運用資産は、今では1000億米ドルを超えています。
2006年までの25年間の年平均運用利回りは、Sドル建てで8.2%、米ドル建てで9.5%でした。
三つ目はテマセック・ホールディングスです。
これは政府傘下の機関で、高いリターンを戦略的に追及する投資活動を国内外で展開しています。
最近注目されているのはソブリン・ウエルスマネジメント・ファンドの1つで、74年の発足時に1.5億米ドルあった運用資産は2007年3月期に1000億ドルの大台を超えました。
四つ目は政府が主要株主のシンガポール開発銀行グループ・ホールディングスというファンドで、東南アジア最大の資産規模をもつ同グループの2006年末総与信残高のうち、42.2%にあたる541億米ドルが海外向けなのが特徴です。