フェニックス銘柄は上場廃止となった株式を売買します

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企業が株式市場に上場しても一定の基準を満たすことができず、ふさわしくない銘柄と判断されると上場廃止になります。
廃止基準は各市場で共通なものとして、銀行の取引停止や財務諸表等の虚偽記載、不適正意見、不当な合併、破産や更生手続きなどがあります。
各市場での基準もあり、純資産額、時価総額、債務超過などです。

上場廃止となると、証券会社が投資家に対して投資勧誘を行うことは原則禁止となります。
上場廃止銘柄は、上場廃止時点で換金機会が低下してしまい、投資家は証券会社を経由して売却先を探すことができなくなります。

企業が再生を果たし再上場するまでは、株券を保有し続けることになります。
そのような株式の換金の場として、フェニックス銘柄は2008年3月に創設されました。

上場廃止銘柄のうち、証券取引所が指定したものをフェニックス銘柄として扱います。
金融商品取引法上の各市場とは異なり、一定の取引場所を持たず、証券会社の店頭で売買取引が行なわれます。

顧客と証券会社間での相対売買のため、同一時刻であっても同一銘柄の売買価格が証券会社によって異なります。
また、上場銘柄に比べ、さまざまなリスクも想定されます。

フェニックス銘柄に指定されるには、取扱会員となる証券会社から届け出を行います。
指定の条件として、上場廃止の要因が改善され、整備や解消されていることが必要です。

場合によっては破産や再生、公正手続き等が完了していることも条件となります。
証券会社から指定取り消しの届け出を行うことで、銘柄の指定を取り消します。

このように、特殊な取引ではありますが、興味のある方は一度調べてみても損はないでしょう。

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