有価証券報告書を英語で提出する際の留意点

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外国会社などでは、海外で有価証券報告書にあたる書類が英語で書かれている場合も当然多くあります。
そこで、金融商品取引法において諸外国の法令に基づいて当該国で実際に開示が行われている書類を提出することによって、同法での有価証券報告書などの書類を提出したものと同様の法的効果を持つものとして認めるのが英文開示制度です。

その制度の適用要件ですが、まず、使用言語が英語である必要があります。

また、当該国で開示が行われている書類とは、外国会社などであっても任意に英文で記載した書類は認められないということを指し、実際に第三国の法令により作成・開示を行なったものでなければなりません。

さらに、そうした書類であっても、公益や投資者保護に欠けているものでないかを届け出の都度に金融庁長官が判断することになっています。
それに合わせて、外国の会計基準によって記載された様式や用語の利用に関しても、金融庁長官による承認が必要です。

金融庁長官が承認しなかった場合には英文開示制度の利用は認められませんが、既に外国会社報告書を提出している会社においては、開示の必要な書類の一部だけを英文開示制度によって提出することも可能となります。

とはいえ、英文開示制度を利用しても、要約の日本語による翻訳文や不記載事項、対照表や在職証明書や委任状といったものは補足書類として必要とされ、別に添付書類も必要です。

外国会社が有価証券報告書に代わる書類を英語で提出する場合には、このように注意すべき点がいくつかあります。

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