最近はネット証券の参入で、株の売買がとても便利になりました。
しかし、元を辿ればどの証券会社にも長い歴史があり、創業した人物がいるということを忘れてはいけません。
証券会社準大手の岡三証券は、初代社長である加藤清治氏が、大正12年4月に三重県の津市にて岡三商店としてスタートしたのが始まりです。
「岡三」の名前は、創業当時に支援を受けていた岡副氏への恩義と、加藤氏が3人兄弟であったことから「兄弟3人で店を盛り立てていこう」という想いでつけられました。
創業当時は、わずか八畳一間に電話を1台置いただけの小さな店舗だったというのも驚きです。
三重県は株が盛んな土地で、元々沢山の証券会社があったようですから、当時新参者の岡三商店には入り込む余地はあまりありませんでした。
そんな状況が、「津で1番の証券会社になる」という清治氏の気持ちを奮い立たせたのかもしれません。
とはいえ、父や兄が相場師だっただけに、清治氏にもその血が流れていたようで、天性の勘が相場で的中し多くの利益を出していきます。
そして、岡三証券は2013年で90周年を迎えました。
岡三証券グループはネットにも参入していますが、元を辿っていくとそんな小ぢんまりとした町の片隅の商店から始まったのです。
しかし、会社が大きくなっても、清治氏の「すべてはお客様のために」という気持ちは経営理念として生きています。
それがお客様からの信頼に繋がっているのだと言えるでしょう。