先物オプション取引とは、石油や小麦など、ある商品を将来の定められたその日までに特定の価格で売買する「権利」を売買する取引のことです。
この点で、ある「商品」を将来の特定の日に特定の価格で売買することを約束する先物取引とは区別されます。
つまり両者には、売買されるのが「商品」なのか「権利」なのかという違いが存在することになるのです。
オプション取引において、商品を特定の価格で買う権利のことを「コール・オプション」と呼び、商品を特定の価格で売る権利のことを「プット・オプションと」呼びます。
そして、買い手が「商品を特定の価格で買う権利」を買うことを「コールの買い」、「商品を特定の価格で売る権利」を買うことを「プットの買い」と呼び、同様に、売り手が「商品を特定の価格で買う権利」を売ることを「コールの売り」、「商品を特定の価格で売る権利」を売ることを「プットの売り」と呼びます。
買い手や売り手は、このような権利の取引の際に「プレミアム」(オプションの権利に対する価格)を支払ったり受け取ったりをしながら、権利の授受を行い、相場の変動によって、権利を行使してリスクの回避を行うか、権利を行使しないかを決めることになるのです。
本来、このオプション取引は将来の商品の相場の変動リスクを回避するために行われるものですが、投資家の中には、これらの権利を取得しても実際には権利の行使を行わず、オプションを単独で売買して利益を得る者も存在しています。
そのため、先物オプション取引はリスク回避の手段ではなく、株式と同様の資産運用のための金融商品として扱われることも多くあります。