日本にとってオーストラリアは、旅行先として選ばれることが多く、また、肉や金などの輸入相手国としても馴染みがある国ですが、もうひとつ、投資信託の投資対象としても非常に人気が高い国でもあります。
投資先として人気が高い理由のひとつは、経済が安定しているからです。
世界中が金融危機となり打撃を与えた2008年のリーマンショックの時には、日本やほかの多くの国で景気が低迷しましたが、オーストラリアは景気低迷することなくGDPもプラス成長を示し、1992年からのプラス成長をストップすることなく今も成長し続けています。
また、財政収支も、日本やアメリカ、ユーロ圏と比べて良く、信用格付けは「AAA」で、信用度は最も高いと位置付けられています。
さらに、ほかの国と比べて政策金利が常に高く、ここ2年ほどの推移を見てみると、日本は0.1パーセント、アメリカやユーロ圏は常に2パーセント以下ですが、オーストラリアは2.5パーセントから7パーセントを推移していて、ほかの主要国に比べ高い金利を維持しています。
そのほかにも安心できる材料として、豊富な資源があります。
アルミニウムの原料となるボーキサイトや鉄鉱石、金などの鉱業では年間産出量がつねにトップ3位以内にランクされていますし、牛肉や羊毛、皮や毛皮などの畜産資源でも、年間輸出量は上位3位以内に入っていて、そのような資源が安定した経済を作り出しているのです。
これらの理由によって、カンガルーやコアラといった希少動物や、グレートバリアリーフやエアーズロックといった自然を楽しむ観光旅行先として高い人気を誇るだけではなく、投資信託の投資先としても認知度が高く、新たな魅力を持つ国となっています。