有価証券というのは、株券や債権などのことです。
この有価証券を使って、大きな資金を調達する会社、あるいは株式を上々している会社は、各年度ごとに、さまざまな書類を提出することが、金融商品取引法という法律で義務付けられています。
これら、提出を義務付けられた書類のことを有価証券報告書といい、企業内容を外部に開示する資料ということが出来ます。
有価証券報告書に記載されるのは、事業の状況、財務の状態、経営成績などです。
これらの提出が義務付けられている理由は、投資家が投資を行う際の判断材料とするためで、有価証券報告書は、誰でも閲覧出来ます。
閲覧出来る場所は、以前は証券取引所か金融庁でしたが、今はインターネットでも可能です。
2004年に、インターネットによるこの書類の提出が企業に義務付けられました。
勿論、企業はウソの経営状況を報告してはいけません。
もし虚偽であることがわかると、金融庁が訂正報告書の提出を求めます。
また、そのウソが悪質の場合には、証券取引法違反として告発されることもあります。
平成23年度を例に取れば、実際に30社以上の会社が訂正報告書を提出しています。
有名な鉄道会社が有価証券報告書に虚偽を記載し、それが悪質だったので、東京証券取引所の上場が廃止されたこともありました。
しかし、それよりさらにセンセーショナルだったのは、2010年の日本航空の上場廃止でしょう。
日本航空の事実上の倒産は、国中はもとより、世界中を揺るがす大ニュースとして報道されました。
その後、2012年に日本航空は再上場を果たし、国中が日本航空の株価の変動に注目しています。