キヤノンの有価証券報告書でわかる有形固定資産

有価証券
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有価証券報告書には、経理の状況を知るための財務諸表があり、それには付属明細表と呼ばれる書類が含まれています。
そのうちの有形固定資産等明細表という個所では、設備の状況と関連づけて、当期中の設備などの増減がわかります。
また、ほかの付属明細表をあわせて見ると、設備投資のための資金の調達方法も知ることができます。

特に、建設仮勘定が大幅に増加していれば、新工場の建設や生産ラインの増設の可能性を示していることになるのです。
合併や営業譲渡、災害などの特殊な事情による増減がないかどうかもチェックする必要があります。

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さらに、ここには損益計算書に計上されている減価償却費および減損損失について、資産の種類ごとにその内訳が記載されており、減価償却がどの程度進んでいるのか、減損損失がどれだけ計上されたのかもわかるので、設備の老朽化の度合いや更新の可能性を推測するとともに、資産の収益性の低下による損失の影響を把握することも可能です。

キヤノンの有価証券報告書の例でこれを見てみると、キヤノンは平成18年度12月期にグループ全体として3000億円以上の設備投資を実施しました。

個別ベースについては、キヤノンの有形固定資産等明細書によると、有形固定資産の登記増加額合計約4800億円から、建設仮勘定の当期減少額約2300億円を引いた約2500億円が、個別ベースでの投機の設備投資の総額であることがわかります。

なお、建設仮勘定とは、建物が建設中の場合におけるその支出額の合計のことです。

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