任天堂の有価証券報告書について

平成25年2月14日に、有価証券報告書として第73期(平成25年3月期)第3四半期報告書が提出されました。
任天堂WiiUが2012年12月8日に発売され、スマートフォンの爆発的普及によるゲーム市場の縮小が懸念される中、歯止めがかかるか注目された報告でした。

その内容を見ると、WiiUの販売台数は全世界で306万台、ソフトが1169万本と販売不振は明らかでしたが、平成25年12月の政権交代により急激な円安となり、1ドル80円の予想が90円となったため、その為替差益が222億円発生したことに伴い、経常利益が227億円、四半期純利益が145億円となりました。

このことは、円安による為替差益が発生していなければ、平成24年度の経常利益はほとんどない厳しい状況であることに変わりはないということを示しています。

特に、任天堂のこれからを担うWiiUは、ハード価格が生産コストより低いため、売れば売るほど赤字が続く状況であり、これまで58億円の損失を出しています。

今後のゲーム市場は、ゲーム離れが進むと予想されており、また、WiiUのコントローラーが自社のDSやスマートフォンと被ることもあり、人気は低迷し、ハード価格の損失をソフトの販売で補填するという戦略もうまく機能していません。

こうしたことを背景に、任天堂の株価は、WiiU発表の時は10,000円であったのが、その後は8,600円前後に急落しています。
ただし、自己資本率は76.12%で、総資産額は1兆5800億円もある超優良企業に変わりはありません。

経常利益も平成23年度がマイナス680億円であったのが、今年度は円安のおかげもありプラス227億円に急回復しています。
今後は、豊富な資産をベースにゲーム市場の拡大に向けて、WiiUの建て直しを軸に、次の一手を仕掛けていくのかが注目されるところです。

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カテゴリー:有価証券

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